【チック症当事者体験談】親からチックをやめるよう注意されたり叱られたりしていた話
チック症のお子さんをお持ちのご両親で、以下のような悩みを持ったことはありませんか?
- 子供にチックが出ているけど、やめさせるために注意したり叱ったりしてていいの?
- チックを注意したり叱ったりすることによる影響は?
本記事では、このような悩みにチック症当事者の体験談を踏まえ、答えます。
特に叱られた子供が、どのように感じるのかを参考にしていただければ幸いです。
ご両親としてはチック症のお子さんにチックをやめさせたいと思うでしょうが、
どうか、お子さんがチックをしていても注意したり叱ったりしないで欲しいです。
チックをやめさせるために注意したり叱ったりしてはいけない理由
- 叱られても止められるわけではないので、叱られることはストレスにしかならないため
何故チックを止められないのか?
チックは脳内でドーパミン受容体が正常よりも敏感になっている状態です。
そのため、ドーパミンが分泌された際に過剰に反応が起きて、チック症が発現します。
私はチック症歴25年ですが、チックが出る時には抑えようのない衝動が体中で膨れ上がり我慢でもしようものなら、居ても立っても居られないような感覚になります。
チック症を我慢するというのは体の中で無意識的に起きていることを意識の力で無理やり止める行いと言えるのではないかと思います。
例えば、瞬きを30秒に1回しかしないでください。そして、起きている間、それを継続してください。
目の渇きもそうですが、元々無意識で瞬きをする様に人間はできていますので、それを意識して止めることはとても疲れると思います。
この無理矢理止めている感覚や苦しさがチックを我慢している時の感覚に近い、、、かなと思います。
できないことはないけど、物凄い疲れるという点で近いかなと思い例に挙げました。
「30秒に1回しか瞬きしちゃダメでしょ!」なんて言われても、「そんなの無理ー!勝手に瞬きしちゃうし。止められないよ。」と思いますよね。
私も親に「それはチックだから、やめなさい!」と言われましたが「そんなこと言われても、止められないんだから無理だよ、この人は何を言っているんだろう…」と思っていました。
叱られて、止められるのは短時間の間だけです。
子供にしてみれば、理不尽な要求を1番身近な親にされるという究極の罰ゲームでした。
叱られたところで、脳内のドーパミン受容体の状態は変わりません。
ストレスになるだけです。
親子関係を悪化させる可能性があります。
私と両親の関係についての体験談は別記事にしたいと思います。
チックについての知識を増やしましょう
なんで叱ってはいけないのか?
叱ったり注意したらいけないんなら、どう対応すればいいのよ⁉︎
ドーパミンやら受容体やらよく分からないよ!
何も対応しなくてチックはなくなるの?
なんて思うかも知れません。
今は書籍も当時よりありますし、インターネットも発達しています。
チックを持つ親御さん、といいますか当時の私の両親に伝えたかったのは
チックについて知識を増やして欲しい
です。
親にチックについての知識がないばかりに、子供に意図せずして理不尽な要求を毎日突きつけることになってしまいます。
しかし、子供の脳内で何が起きていて、予後はどうなるのか、どう接するのが子供のためなのか、知っていれば対応は変わりますよね。
私もレビューさせていただいていますが、日本トゥレット協会の書籍には
脳内で何が起きているのか
どう接すれば良いのか
について書かれています。
読むことで、チック症のお子さんと接するヒントが得られると思います。
ぜひ読んでいただきたい一冊です。